
こちらの記事は、吸引が必要な方(医療的ケア児等)を看護する方向けです。実際に両方試した結果をまとめてみました。
結果的に私は『キュータム(Qtum)』吸引器を購入しましたが、購入までにさんざん調べて比較検討した事をまとめたいと思います。
高い買い物なので、少しでも購入をお考えの方の参考になればと思います!
※2020年キュータム(Qtum)のリコール最新情報についても追記で書かせていただいています。
娘の病気について
娘は生まれつき、医療的ケアが必要な赤ちゃんでした。
症状は色々あるのですが、その中の一つが『舌根沈下』。
※重力により舌の根元が咽頭に落ち込んで気道を塞いでしまう(狭窄ないし閉塞)こと。
それを防ぐために、『経鼻エアウェイ』を使用していました。
一時は、喉に穴をあける『気管切開』を医師から勧められましたが、『経鼻エアウェイ』で改善が見られたので切るには至っていません。
ただ、経鼻エアウェイも気管切開と同じく、吸引器を使用して頻繁に吸引が必要になりますので、購入しました。(娘の場合は保険適用外でした)

生後7か月まで、経鼻エアウェイにお世話になったよ。
吸引器を比較
病院から『吸引器』を購入するように言われるのですが、私の時は2種類から選択するように言われました。
それが、今から説明する『パワースマイル』と『キュータム(Qtum)』です。
実際に業者さんに病院へ実機を持ってきてもらい、テストさせていただきました。
もちろん、衛生用品なので、実際に吸引はできませんが、代わりに水を吸引してみたりといろいろ試させていただきました。
どちらも優秀ですが、どちらも一長一短があります。
生活スタイルに合わせて選ぶのをお勧めします。
吸引器って、結構高いんですよね・・・。
私、初め知らなくて、初めて金額を聞いたときはびっくりしました!
長男の時は、普通に口で吸うタイプのドラッグストアとかで売っている安いものしか使用したことがなかったので・・・。

俺の時は口で吸って、鼻水口に入ったって怒ってたよな・・・。

まさか入ってくるとは思わんやん(;´∀`)
では『パワースマイル吸引器』と『キュータム(Qtum)吸引器』の説明をさせて頂きます。
パワースマイル 吸引器 KS-700
多くのお母さんが使用していて実績No.1みたいです。
気管切開されているお子さんの場合は、パワースマイル吸引器が多いようです。
吸引タンクも大きいので、頻繁にタンクの交換をしなくていいのもおすすめ。
ただ、大きい!!
持ち運びはできなくはないですが大変なので、移動などで持ち運ぶには別途携帯用の吸引機を購入するのがおすすめです。(携帯用の手動の吸引機はわりと安かったです)
また、本体だけだとそんなに高くはないですが、通常バッテリーやキャリーバックが別売りだそうでセットで購入すると、まあまあなお値段になります。
さらに、別途携帯用を買うとなると・・・。
あと、パワースマイルは吸引時の音が大きいんです。
これは病院でテストしました。
寝ているときはちょっと気になります・・・。
病院で看護師さんから、
「病院から業者さんを紹介することもできるけど、楽天とかで買った方が安いと思う・・・」
と言われました。実際他のお母さん達も、ネットで購入してたみたいです。

確かに、業者からの見積と比較した結果、ネットの方が安かったです。
購入の際は見積もり比較してみてくださいね。
Qtum (キュータム)吸引器
こちらは、当時まだ販売されて間がなかったようで、実績としてはまだまだ少ない方らしいですが、震災の時にとても活躍したそうです。
なぜなら、こちらのキュータム吸引器は、携帯用で、持ち運びが取っても楽!!
軽くて、傾いていても使用できます。
また、音が小さいのもおすすめポイントです!!(夜間吸引の際に助かります※)
「パワースマイル吸引器」と比較すると値段は若干高いんですが・・・。
携帯用なので、別途携帯用の吸引器を買わなくてすみます。
あと、私の場合、病院に度々一人で行かないといけなかったので、キュータム(Qtum)吸引器ならベビーカーに乗せられるし、肩にかけてても全然苦痛な重さじゃないのが気に入りました。
パワースマイルはできなくはないけど、重いし大きいので本当に大変そうです。
バッテリーや持ち運びケース(といっても常にケースに入った状態で使用する)もはじめから付いていて、別途購入がないのでいいです。
しいて言うなら、私は吸引チューブ(ホース?)だけ、洗い替えが欲しいので1本予備で購入しました。
ホースの中って、乾燥させるのに時間がかかるじゃないですか。
しっかり乾燥させないとなんだかカビそうで…。
バッテリーも電池(単三形電池4本)でいけるので外出時は充電式の乾電池を使用します。
普通の使い捨て電池だと、全然もたないので・・・。
家で使用するときは、コンセントにアダプターを繋げて使用します。
デメリットは、タンク容量が小さい事ぐらいですかね・・・。
追記:Qtum (キュータム)吸引器リコールについて
2020年、Qtum (キュータム)吸引器のリコールがあり、業者さんから電話が。
不具合箇所を仕様変更したものと交換するように言われました。(もちろん新品)
この時すでに娘は経鼻エアウェイを卒業していたので、吸引器はほとんど使用しておらず、たまに風邪をひいたときなど鼻水が多いときに『鼻水吸い』として使用していたぐらいでした。
でも、メーカーとしては不具合品を回収しないといけないので交換するようにと言われました。
ただ・・・
新たに仕様変更されたキュータム(Qtum)吸引器は、最大のメリットであったといっても過言ではない『静音性』が失われるとのことでした。
実際交換してもらってから試してみると・・・確かに音がでかくなっている!
今後購入を検討される方は、キュータム(Qtum)はあまり静かではなくなっていると思うので(パワースマイル吸引器よりは音が小さいと思います)、一度病院に相談して、業者さんに持ってきてもらうなどして比較してみた方がいいかもしれません。
比較検討した結果
結果、私は『Qtum(キュータム)吸引器』を購入しました!
実際に使用してみた感じですが、唯一の(?)デメリット、タンク容量が小さい事は、そんなに問題ではなかったです。
逆に、こまめに交換できるので衛生的な気がします。
吸引できたか出来てないか、血が混ざっていないかなどの確認もしやすかったように思います。

夜間は寝る前に交換しておけば、朝まで大体いけてましたよ。
何より、持ち運びが楽なので、朝起きたらリビングに移動させたりがとっても楽でした。あとは、音が小さいのも本当に良かったと思います。
(※現在リコールにより、多少音が大きくなっています)
看護師さんに聞くと、中には「パワースマイル」と「キュータム」の二刀流の方もいるそうですが、我が家はコストが気になるので、キュータム一択となりました(笑)
出来れば2台持ちの方が楽なんでしょうけどね。
余裕のある方は是非。
実際、経鼻エアウェイの吸引についての経験談は以下の記事に書いています。↓
吸引のコツなども紹介しています。興味のある方は見てやってください。
という事で、私が吸引器に関して調べたり実際に体験した事を紹介しました~!