うまみ(女)の記

連載:先天性の難病を持つムスメ①うまみ誕生

うまみ(女)の記
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うまみが誕生したとき、体重は2000グラムに満たなかった。
約2か月早い出産となった。

一般的に、2500グラム未満の赤ちゃんは「低出生体重児」と呼ばれるそうで、小さい(=早産)という事で、様々な問題が生じることがあるらしい。

医師の話によると、現在はもっと小さく、1000グラム未満の赤ちゃんも増えてきたそうですが、医療の進化によってその多くは命を落とすことなく助けられているそうです。

ここからは、私の愛娘「うまみ」の誕生秘話について書いていきたいと思います。

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破水からのMFICU( 母体胎児集中治療室 )入院

私は突然の破水で、出産予定日より約2か月前に入院することになった。

場所は「MFICU( 母体胎児集中治療室 )」。

2カ月も早い出産となると、赤ちゃんの成長がまだ未熟で、様々なリスクがあることから、点滴と注射によってなんとか1週間は出産までもたせようと治療が始まった。

破水した状態での生活だったため、もちろん部屋から出ることはできず、お風呂も禁止。
毎日看護師さんがアツアツの蒸しタオルを持ってきてくれるので、それで身体を拭いた。

トイレは部屋にあるものを使用するが、尿の量を毎回図るため、専用の容器に尿を採らなければならず、なかなか不便な生活だった。

長男うまもは保育園児(年長)。
入院中も、うまもがちゃんといい子にしているだろうか、ちゃんと保育園に行っているだろうか、ご飯はちゃんと食べているだろうか・・・そんな心配が頭から離れず、「早く出産して帰りたい」そんな思いで約1週間が経過した。

6年ぶりの陣痛

そしてついに、奴がやってきた。
そう、「陣痛」だ。

長男の出産から6年が経過し、もはや陣痛の痛みすら忘れていたが、その痛みですぐに思い出すことになる。

「きた!これこれ!!!これだ!!!!この痛みは…陣痛だ!はいきた、確定!はい、痛い!!」

早速看護師さんを呼ぶ。
すると、「とりあえず、内診の準備しますね!ちょっと待っててください。」と言われる。

その間に、トイレを済ませ、出血していることに気が付いた。

「・・・・・・・・・・。」

まぁ、大丈夫だろう。

看護師さんが呼びに来たので、促されるままに診察室へ。

「ん~…もう8cm開いてるね。急いで分娩室に行きましょう。」

「え?全開って10cmですよね?」

「そうですよ。だからもうすぐね。」

「・・・・・・・・・・・。」

でしょうなー!!!
だって痛かったもん!まじで!いてててて!!!!(再び陣痛がやってくる)

陣痛と聞くと、一気に痛みが増してきた。
実はもっと前からジワジワと痛いような気はしていたが、もう少し、もう少しと待機していたのだ。
6年のブランクで勘が鈍っているかもしれないので、勘違いで看護師さんの手を煩わすわけにはいかないと思い耐えていたが・・・。

いざ、分娩室へ

そして、すぐさま分娩室へ通されるも、携帯はしっかり握っていたので、陣痛アプリの記録と、家族へのメールは陣痛の波が去った時に素早く対応した。

その後はあれよあれよと、看護師さん・助産師さんが増えてきて、痛みに悶絶する私の周りを忙しそうにバタバタしているが、私語が多い。中には笑っている奴までいやがる。なんて看護師だ。

一方こちらは、痛みで第一子うまもの時と同様、シャウトしまくる。

この時もはや口呼吸全開で、喉はカラカラ。
カラカラすぎて、むせ返りながらも叫び続ける…。そして痛みとの戦い。

水分を要求する私に看護師さんが面倒くさそうにお茶を持ってきてくれるも、突然の水気に喉が驚き、再びむせる。叫ぶ。むせる。

「おかあさーん、もう子宮口全開だけど、もうちょっと待ってて~こっち準備まだ出来てないから~。」

気だるげに話しかけてくる、その看護師にイラっとし、私は決めた。

出す!!出してやる!!!お前の指図は受けねぇ!!!!

そして次の陣痛の波が来た瞬間・・・

んはああああああああふぅぅぅぅ!!!!

「ちょ!!!ちょ!!!!ちょちょ!!!!!頭出てきた!!!!!」

慌てふためく看護師たち。

見たか、経産婦の力をなめるんじゃないよ。

ベテランの助産師らしき人が慌ててやってきた。

「お母さーん!!次でいっちゃおー!!!」(←この言い方もどうかと…)

おっけええええええええええええええいい!!!(心の叫び)

そして、次の波が来た瞬間、私はすべての力を子宮口に注ぎ込んだ。

んふうううはああああああああああ!!!!!!!

ズルっ・・・・・。

「んぎゃ・・・んぎゃあああ。」

出た。ついに出た・・・・。なんという爽快感。達成感。久しぶりだ。

そして・・・
ついに愛娘「うまみ」をこの手に抱く時が来た。
ちいさい。
やはり2000グラムに満たない我が子は、小さかった・・・。

生きている…小さいけど、温かく、呼吸を感じられた。

そして、達成感と幸福感で私の心は満たされた。
出産に駆け付けた夫と共に、うまみの誕生を心から喜びあった。

しかし、まさか出産翌日、医師から衝撃の事実を突き付けられることになるとは、この時の二人はまだ知る由もなかった。

つづく

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