うまみ(女)の記

連載:先天性の難病を持つムスメ⑭残酷な子どもの言葉とママ友とバッタリ

うまみ(女)の記
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うまみを連れての外出・・・母の心境

ある日、どうしてもうまもの通っていた保育園に行かなくてはならない用事ができた。

主人は仕事だし、うまみを見ていてくれる人もいなかったため、連れていくことに・・・。

気がかりなことが頭をよぎる・・・。

お迎えの時間帯。
いつも顔を合わせていたお母さん(ママ友)に合うだろうか・・・。
うまみを見て、どんな反応をされるだろうか・・・。

うまもの通う保育園には、学童があったため(送迎付き)、時々お世話になることがあったので、先生方にはうまみの事も話していた。

今までなんとか、他のお母さんにも、先生方にも、うまみを合わすことは避けていた為、この日が初めてのうまみとの対面となる。

うまみの難病は、産まれてからわかったことで、産まれるまで、大きなおなかをした私を見て、ママ友達は「赤ちゃんいるの!?いいな~うちも2人目欲しいな~!あやかりたい~!」なんて、私のお腹をなでたりしていた・・・。

当然、難病で産まれてくるなんて誰も知らなかっただろう。

はじめて見た「うまもの妹」に、みんなどんな顔をするだろう・・・
チューブやエアウェイが付いた顔を見て、反応に困るのではないか・・・

保育園の子供たちは、たくさんの「なんで」を投げかけてくるのではないか・・・
うまもは・・・どう思うだろう・・・
恥ずかしいとか、嫌だとか、連れて行くんじゃなかったとか・・・思わないだろうか・・・

そんなことを考えながら保育園に向かった。

ついに対面

保育園に着くと、幸いにも駐車場には車が少なかったので、ささっと用事を済ませて帰ろうとした。

「こんにちは。」

そう言って、ドアを開けると先生が駆け寄ってきた。

「おかあさーん!!久しぶり!元気にしてた?」

「ええ・・・元気ですよ。」

「あっ!!うまみちゃん!はじめまして!」

先生は笑顔でうまみの顔を覗き込む。

「あ~・・・チューブが痛々しいね・・・。でもお兄ちゃんそっくりでかわいい!!」

そう言ってくれた。

「そうなんですよ!お兄ちゃんそっくりで・・・」

と話していると、そこへ予想通り園児たちが群がってきた

「うまもの妹だー!赤ちゃんだー!見たい見たい!!」

そう言ってワラワラ集まってきた。

ドキドキドキドキ・・・・・

「あれ?なんでこの赤ちゃん鼻からなんか出てるん?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

やはり、そう来たか。

「はじめましてー!うまみはね、まだ上手にミルクが飲めないから、ここからミルクを入れるんだよ~。」

私は、そう答えた。
すると・・・

「ふ~ん・・・うちの妹はこんなの付いてなくっても飲めるよ。」

なっ・・・

「そ・・・そうなんだ!すごいね!上手に飲めるんだね!」

なんとか必死に返した・・・。

「じゃあ、コレ(エアウェイ)は何?」

「・・・こ・・・これはね、うまみは息をするのが上手じゃないからね、これで息してるんだよ。」

「・・・・。変な赤ちゃん。」

・・・・へっ!!へっ!!!!!変な赤ちゃんだと!?
このクソガキがーーー!!!(# ゚Д゚)

「へっ・・・変かな~?普通だよ~・・・そういう赤ちゃんもいるんだよ~・・・(汗)」

荒ぶる心を落ち着かせながら対応していると、先生も慌てた様子・・・
すると・・・

「は?お前も鼻にハナクソ付いてんで。」

え!?
うまもまさかの返し!!!

「えーーーっ!!ハナクソー!ついてないわー!」

「鏡見てこいや。ついてんで。」

「ぎゃははははー!!!!(園児一同大爆笑)」

なんという神対応・・・・惚れてまうで・・・うまも・・・(涙)

まさかのお兄ちゃんの発言に一同大爆笑となり、私の心は救われました。
ありがとう、お兄ちゃん・・・。

そんなこんなで、用事も済み、帰ろうとしたその時・・・

お迎えに来たお母さん達に遭遇

「あら?うまも君のお母さん!お久しぶりです~!」

やべっ・・・会ってしまった・・・。

「あっ・・・ご無沙汰してます~。」

「あら~!赤ちゃん!産まれたんですね!!」

「はっ・・・はい(汗)」

「ちいさ~いっ!はじめま・・・・」

うまみの顔を見た瞬間、時が止まった・・・。

やっぱりな。そりゃそうだろ・・・。

「予定より早く産まれちゃって、ちょっと体が弱くて、今こんな状態なんですよ~ははは!」

聞かれる前に言ってやった。
その方が楽だから・・・気分的に。
それに、相手に変に気を遣わせるのも申し訳なくて・・・。

「そ・・・そうなんだ!それは大変ですね!
うちも小さく産まれたから、NICUに入ってた時このミルクのチューブ入れてたわ~懐かし~!
退院するときには外れたけど、これ結構痛々しく見えちゃうんですよね~」

なんて、普通に話してくれた。
まぁ、うまみの場合、ただの低出生体重児ではないけどね・・・。それは言わない。

「え!そうなんですか!?これね、大変ですよね~・・・早く取れたらいいんですけどね。」

「あれ?こっちのお鼻についてるのは・・・?」

「ああ・・・これは・・・呼吸するのがまだ上手じゃないんで、これで呼吸してるんですよ。」

「・・・・・・・・そ・・・そうなんだ。」

やはり、この経鼻エアウェイは見ため的になかなか受け入れられないようだ・・・。
おそらく、ほとんどの人がこの経鼻エアウェイを見るのは初めてだろう・・・。
仕組みとしてはただ、鼻の穴にチューブが入ってるだけなので、単純なものだが、うまみの場合、抜けないようにしっかりとテーピングしているので、それが重症のように見えたのだろう・・・。

「じゃ・・・じゃあ急いでいるのでまた今度、失礼します~」

そう言って帰ろうとしたとき・・・

「あ!うまも君のお母さんだ!」

再び別の母親現る・・・

「・・・・・。」チーン状態・・・。

「あれー!赤ちゃんも一緒だ!産まれた・・・・」

「・・・・。」

ですよね。みんな大体反応同じ。

そして先程と同じくだりで、自分から軽く説明する。

「そ・・・そうなんですね!
大変ですよね、毎日!うちの時は~・・・・うんたらかんたら・・・」

まぁ、よくしゃべる。

動揺を隠せていないのが、手に取るようによくわかる・・・。
いいよ・・・もう・・・そっとしといて・・・帰らせて・・・・。
早くこの場から去りたい・・・。

「ままー!かえろー!!」

救世主、再び現る。
そう、うまもだ。

「そっ!そうだね、帰ろっか!!お腹すいたよね!
すみません~、じゃあお先に失礼しますね~。また今度。」

そう言っていそいそと車に乗り込み、保育園を後にしたのでした。

車の中で・・・

************** ************

「うまも、ありがとね。」

「なにが?」

「いや、いろいろ。助けてくれて。」

「別に・・・。ママ、早く帰りたいって顔してたから。」

「・・・・。」

なんと!母想いの、できた息子でしょう!!(親ばか)
本気でこの時は、うまもが超かっこよく見えました(笑)

「ありがと・・・うまも、嫌な思いとかしなかった?」

「ううん、全然。」

「お友達が、うまみの事、変だって・・・」

「ってゆうか、あいつの方が変やし。うまみの方が1億万倍かわいいし。」

「・・・・・・・・・・ありがとう。」

そうしてその日は、ほんわかした気分で、家に帰ることができました。

次回、ついに呼吸が改善!?
待ちに待った、エアウェイが取れる!?な話です。

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