うまみ(女)の記

連載:先天性の難病を持つムスメ③チーム医療始動

うまみ(女)の記
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チーム医療が必須

その後、医師から

「この病気は前にもお話した通り、複合的な疾患ですので総合的な治療が必要になります。
形成外科、眼科、耳鼻科、言語、歯科・・・様々な分野の先生と協力しての、チーム医療になります。
ですので、後日、今後関わる先生方と顔合わせの機会を設けましょう。
その時に、質問等があれば、おっしゃってください。」

ありがたい。
ちょうど、聞きたいことがあった。
各分野の専門の先生ともなれば、話が早いだろう…。
しかも、全員大集合、これは疑問をまとめて解決できるいい機会だ。

そう思い、来る顔合わせに備えて、聞きたいことをまとめた。

医師紹介

ついにその日がやってきた。

部屋の中に入ると、そこには10名程の医師がズラッと並んでいた
表情は深刻そのもの。
部屋に入るまで、自分が質問することを頭の中にぐるぐると巡らせていたので、ドアを開けてハッと息をのんだ。

まさか、こんなに大勢の医師が、娘の病気に関わることになるとは、想定外だった。

重々しい空気の中で、順番に自己紹介が始まった。

まず、形成外科の先生が初めに関わることになると伝えられた。
そう、うまみには「口蓋裂」がある。それも重度の。
その手術が、予定通りスムーズにいけば2歳頃になるそうで、それまで経過を見ていくとの事だった。

そして、口蓋裂があることで、ミルク等が中耳に流れ込みやすく、中耳炎が慢性化するそうだ。
その時は、耳鼻科の先生が対応してくれるらしい。

その他、言葉を話す様になれば「言語」の先生が関わってくる。
基本的に「口蓋裂」があることで、破裂音などの音が発音できない為、手術後、正しい発音にするために修正・指導が必要なようだ。

他にも、低出生体重児もそうだが、特にうまみの病気は、目に障害を持つ傾向にあるようで、そちらのフォローに眼科の先生が。
歯が生えてきたら、小下顎症があるため、高い確率で歯列矯正が必要になるそうだ。その時のために歯科の先生の協力も必要となる。

こうして見ると、本当に多くの医師がうまみの病気に関わってくださり、本当に感謝しかない。

この時、私は非常に多くの質問を投げかけた。
さすがは、専門の先生方。的確に、私の疑問にひとつひとつ丁寧に答えてくれた。

まだ産まれたばかりという事もあり、個人差があることから、断言できない回答も多々あったが、 気分的に楽になった。

決意

そして、今後私が母としてうまみにしてあげられること、私にはできないことの線引きがはっきりと分かった。

私にはできないこと…それは治療。
そこは、どう頑張ってもしてあげられないし、うまみの痛みや苦しみを私が変わってあげられることも不可能だった。
だから、とにかく医師を信じて任せるしかない。

私にできること、私にしかできないこと…
それは、この病気についての知識を多く得ること。
日々、愛情をもって接すること。
少しでもうまみが快適に過ごせるように配慮することだった。

私は医師でもなければ、看護師でもない。
この時、本気で思った。
「私が医師だったら…私が看護師だったらよかったのに…。」
思うばかりで、今となってはどうすることもできない。思っても仕方がない事だった。

とにもかくにも、こうしてたくさんの医師によるチーム医療が始動した。

そして私は、 自分なりにいろいろと頭の中を整理することができた。
今からうまみが高校生・大学生と大人の階段を上っていくにあたり、必要になってくる治療をノートにまとめた。

いざ、書き出してみると、途方もなく、心が折れそうにもなるが、この先は私と、家族と、うまみ本人と、みんなで協力して、いい方向へいい方向へ導いていくしかないのだと思った。

悲観・・・
当然悲観もしたし、後悔もしたし(あの時私が…という意味で)、未来への見えない恐怖や葛藤もあったが、今はそんなことどころではない。

こうしている間も、うまみは呼吸ができず、チアノーゼを起こし、もがいている。
うまみの病気は、生後すぐが最も危険な病気だと医師からも言われていた。
連日、医師から酸素の値が極端に低いことを告げられていたので、脳に障害が出ないか不安にかられる毎日…。

こんな時だからこそ。
私が…母親がしっかりしないと…
この先、自分が後悔しない為にも、精一杯やるしかないのだと、改めて思った。

つづく

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